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第4回左官工事雑学講座

皆さんこんにちは!
株式会社ヤマダ、更新担当の中西です。


第4回左官工事雑学講座

テーマ:左官仕上げの種類とインテリア活用術

前回は、左官工事で使われる道具や材料についてご紹介しました。
今回は、左官仕上げのバリエーションや、それぞれのインテリアへの活用方法を解説します。
左官仕上げと一口に言っても、さまざまな技法や表情があり、住宅から店舗まで幅広く利用されていますよ!


1. 左官仕上げの主な種類

◎ 砂壁仕上げ

  • 特徴:砂の粒感を活かしたザラリとした質感が魅力。

  • 施工例:和室や旅館などの和風空間だけでなく、カフェなどでナチュラルな雰囲気を演出するのにも使われます。

  • メリット:調湿効果が期待でき、空気の通りが良いため、快適な室内環境をサポート。

◎ 漆喰仕上げ

  • 特徴:消石灰を原料とする自然素材。真っ白で艶やかな見た目が印象的。

  • 施工例:和風住宅はもちろん、ヨーロッパ風の白壁をイメージしたデザインにも人気。

  • メリット:防カビ・抗菌作用があり、調湿効果にも優れています。経年変化も楽しめる仕上げ。

◎ モルタル仕上げ

  • 特徴:セメントと砂、水を混ぜたモルタルで仕上げるスタイル。無機質でクールな印象。

  • 施工例:カフェやオフィスなど、インダストリアル風・コンクリート打ちっ放し風の内装に利用。

  • メリット:強度が高く、汚れにくいためメンテナンスが比較的容易。床仕上げにも適している。

◎ 土壁仕上げ

  • 特徴:土を主成分とし、温もりある自然な色合いが特徴。

  • 施工例:古民家再生や和風飲食店など、素朴で落ち着いた雰囲気を求める空間で重宝。

  • メリット:断熱・調湿性能が高いほか、やさしい感触で住む人にリラックス効果を与える。

◎ 珪藻土仕上げ

  • 特徴:海や湖の底に堆積した珪藻(けいそう)の化石からなる土。漆喰同様、自然素材。

  • 施工例:リビングや寝室など、湿気やニオイが気になる場所に人気。

  • メリット:高い調湿効果と消臭効果があり、結露対策にも有効。


2. インテリアでの活用方法

  1. アクセントウォールとして

    • 壁の一面だけ漆喰やモルタル仕上げにすることで、部屋全体にメリハリを作り出す。

    • 和室なら砂壁、リビングならモルタル、といった異素材ミックスで独特の世界観を演出。

  2. 家具や小物とのコーディネート

    • 無機質なモルタル壁には、暖色系の木製家具やファブリックを合わせると、やわらかい印象に。

    • 漆喰や土壁には、鉄製アイアン家具などを組み合わせて、和洋折衷のモダンスタイルを楽しむのもおすすめ。

  3. 店舗や商業施設のデザイン

    • 飲食店や美容室での壁一面の左官仕上げは、自然素材ならではのあたたかみが評価されがち。

    • ロゴやサインを浮き彫りにする「レリーフ仕上げ」や、ブランドイメージに合わせた独自カラーを調合するなど、オリジナリティを出せるのが魅力。

  4. 天井や床への応用

    • 床にモルタルを採用して、コンクリート打ちっ放し風に仕上げたり、天井を漆喰で塗り込めて明るく清潔感のある空間にしたりと、壁以外の部位にも応用可能。


3. 左官仕上げのメリットと注意点

◎ メリット

  1. デザイン自由度が高い:職人の技術とアイデア次第で、同じ材料でも多彩な表情を生み出せる。

  2. 調湿効果や消臭効果:漆喰や珪藻土など、自然素材系の左官材料には空気をきれいに保つ作用が期待できる。

  3. 高い耐久性:上手に施工すれば、長期間にわたり美しい仕上がりをキープしやすい。

◎ 注意点

  1. 工期と費用:練りや塗りの工程が複数回必要なため、クロス(壁紙)貼りなどと比べて工期とコストがかかることが多い。

  2. 職人の技量に左右される:同じ材料でも、職人の腕次第で仕上がりに差が出る。信頼できる業者選びが重要。

  3. ひび割れリスク:乾燥過程で収縮が起きるため、気候や施工環境によって細かなひびが入る可能性もある。適切な下地処理と養生が必要。


4. 左官仕上げを選ぶ際のポイント

  1. 素材の特性を理解

    • 漆喰なら防カビ性、モルタルなら無機質な質感など、素材ごとの特性を把握しておく。

    • 住まいのスタイルや目的に合ったものを選びましょう。

  2. ショールームや施工例を参考に

    • 実際に触れたり見たりすることで、仕上がりのイメージが湧きやすくなる。

    • 左官仕上げをメインとしたモデルハウスや施工現場を見学するのもおすすめ。

  3. 職人の経験とセンスを重視

    • 仕上がりの質感や美しさは、職人の腕に大きく依存。

    • 口コミや実際の事例写真を確認し、納得のできる業者を選ぶと安心です。


まとめ

  • 左官仕上げの種類には砂壁・漆喰・モルタル・土壁・珪藻土などがあり、それぞれの質感や特徴が異なる

  • インテリアでの使い方はアクセントウォールや床天井に活かすなど、デザイン自由度が高く、店舗や住宅を個性的に演出

  • メリットとして調湿効果・高いデザイン性が挙げられる一方、工期や職人の腕による影響も大きい

  • 素材特性を理解し、ショールームや施工例を参考にしながら、信頼できる業者・職人を選ぶのが成功の鍵

左官仕上げは、壁紙やパネル材では味わえない“アナログの温かみ”や“職人技の魅力”が存分に感じられます。
家づくりや店舗デザインを考える際には、ぜひ左官仕上げを選択肢の一つとして検討してみてください!


以上、第4回左官工事雑学講座でした!
次回(第5回)は、「左官仕上げのメンテナンスと長持ちさせるコツ」をテーマにお送りする予定です。
どうぞお楽しみに!


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