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皆さんこんにちは!
株式会社ヤマダ、更新担当の中西です。
目次
前回の記事では、左官工事を取り巻く「環境」について多角的にご紹介しました。
今回はその先にある「左官工事の未来」について、希望と課題を踏まえつつ展望していきます。
これまで左官工事は、「表に出ない職人技」として扱われることも少なくありませんでした。
しかし、近年の建築業界では**“仕上げの美しさ”や“手仕事の味わい”**が再び注目されつつあります。
高級住宅・店舗での左官仕上げ(磨き壁・土間)
デザイン建築との融合(建築家との共同施工)
独特の質感・陰影・手触りの再現性は左官ならでは
この動きは、**“左官=芸術と実用の融合”**という価値観を持つ時代への入口とも言えるでしょう。
未来の左官工事は、職人技 × テクノロジーの融合が大きな鍵になります。
AR/VRによる仕上がりシミュレーション(施主との打ち合わせがスムーズに)
デジタル図面×自動下地加工で精度と再現性UP
アシスト機器や自動撹拌システムの導入による省力化
AIやロボットにすべては置き換えられない左官の世界だからこそ、“人間にしかできない工程”を支えるテクノロジーの登場が、今後の未来像を大きく変えるでしょう。
今、建築業界は「脱炭素・環境配慮・自然素材」というキーワードで動いています。
ここで左官技術が再注目されている理由は、以下のような持続可能性にあります:
漆喰・土壁などは「地産地消」「リサイクル性」が高い
合成塗材に比べてCO₂排出量が低い
VOC排出が少なく、健康住宅としての価値も高い
さらに、今後は左官技術そのものが“環境建材の加工技術”として認識される可能性もあります。
これまでの左官職は、「修行して現場で覚える」のが基本でしたが、未来では多様なキャリアパスが考えられます。
若手職人:現場経験+SNSや動画で技術発信するインフルエンサー型左官
ミドル世代:左官×デザイン×施工管理のマルチロール型技術者
ベテラン職人:伝統技術を教える“技能コーチ”や講師
これにより、**「一生職人で終わる」のではなく「育て、発信し、広げるプロ」**としてのキャリアが形成される時代が来ると考えられます。
日本の左官技術は、海外からも高い評価を受けており、
和風建築の再現プロジェクト
海外建築家とのコラボレーション
国際技能コンテストへの出場
といった形で、今後さらに国境を越えて活躍する左官職人が増えていくと予測されます。
「技術は文化であり、文化は国境を越える」——左官こそその象徴ともいえるでしょう。
左官工事の未来は、決して後退ではなく進化の可能性に満ちた世界です。
伝統技術を守りつつ、新しい価値観や技術と融合していくことで、左官という仕事は“次世代に継ぐべき技術職”として再構築されていくでしょう。
未来を担う若者たちが、「左官ってかっこいい」と思える時代へ。
私たちはその扉を、いままさに開きかけているのかもしれません。
次回もお楽しみに!
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